少年少女の頭─中高生
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図73. 男子中高生の頭の比率
中高生の頭の比率は大人とほとんど同じなので、ちがいはおもに感覚の問題になってきます。男子の頭の骨格は大人のときほど強調する必要はありませんが、かなりはっきりしてきます。目立つシワはありません。皮フにはハリがあって、なおかつなめらかな傾向にあります。頬はなめらかで、筋肉はあまりはっきりしていません。下あごは短いあいだにかなり発達してきます。鼻梁(鼻筋)は一生変わらぬ形にまで成長してきます。下あごと頭蓋の成長にともなって、幼少の頃よりも、耳は頭全体に対して小さく見えます。耳の軟骨がはっきりし、耳の丸みがほとんどなくなり、より角ばったラインになっています。
髪はこめかみからやや後退しています。眉ははっきりと太くなってきます。唇は大きさが完全に成長しきります。あごも成長しきって前に出てきます。
完全に発達しきっていない唯一の骨は、下あごの角です。研究によると、これは20歳以上になるまで発達し続けるといわれています。頭蓋の成長が最大になるのは成人になるころだと思いますが、それ以上成長しても頭の比率に見てとれるほどの影響はありません。
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