少年少女の頭─小さな子供

図59. 小さな男の子の頭の比率

小さな男の子では、上下における比率は年長の赤ちゃんとほぼ同じです。しかし、顔の幅は相対的に狭くなり、正面からでは角張って見えます。目が小さく見えるのは、目は成長せずに、顔が成長しているからです。大きな「ボタン」のような目はとても幼い子供にしか用いることはできません。上の絵で示したように、男の子の下あごやあご先は成長し始め、あご先が突き出るようになりました。鼻梁（鼻筋）は高くなり、鼻が少し長くなって、2番のスペースの底に触れそうになっています。唇は3番のスペースの底辺に接しています。かなり早い時期に髪の毛が生え揃い、これによって大きな頭蓋が強調されながらも、顔が小さく見え、子供のかわいらしさが増します。また、巻き毛の子は、奇怪に見え始めるまで母親が髪を伸ばしてしまうことがあります。だから、頭蓋の位置を知っておくといいですよ。

　男の子はなかなかじっとしていられないので、男の子を描くときは、赤ちゃんを描くのと同じように、写真や切り抜きで練習してください。耳が頭の高さの半分の線まで来ていることに注意してください。首が小さく、頭蓋底にくっつく筋肉が未発達なため、男の子の頭は大きく後ろに伸びているように見えます。

　特に鼻の穴が大きくなり、上唇がやや短くなったように見えることに注意してください。耳はこの時期とその後に続く時期にかなり成長します。子供が10歳か12歳になるころには、耳は完全に発達していると私は考えています。鼻から耳までの間はまだかなり広く見えます。まつ毛はとても長いです。こめかみの上の毛はかなりよく伸びています。

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