少年少女の頭─小さな子供
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私がこのような話をするのは、私たちが謙虚な心で、この題材のすばらしさを理解しながら取り組むようにするためです。私にとって、小さな子供の頭ほど美しく、すばらしいものはこの世に存在しません。彼ら彼女らには人生の傷跡も、不安や不満のシワもありません。まさに瑞々しく、まだほとんど手つかずのまま、つぼみから咲く新しい花のようなものです。
もし、子供があなたの心を動かさないのなら、子供を描こうとするのはまちがいかもしれません。あまりに感情的な距離がありすぎると、効果的に描くことができないのです。作品から喜びが失われると、単なるテクニックにとらわれてしまいがちです。
私の仕事は子供を描くことが多いのですが、やればやるほど楽しさがわかってきます。そこには、私もまだほんの少ししか知らない魅力的な真実が山のようにあると、おそらく何千人もの大人の顔を描いてきた今、そう感じています。子供の絵には、膨大で比較的未開拓の商業市場があります。広告にも家の壁にも、多くの子どもの絵が写真よりも必要とされています。子供がじっと座っていられないからといって、がっかりする必要はありません。写真からトレースしてもなお、あなたの造形のクオリティを、単なる写真的なディテールを超えた、より芸術的な表現へと仕上げることができるのです。
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