男性の頭

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 絵描きによっては、頭は部品でできてていると考え、それらが組み合わさって、頭のベースが出来上がると考えている人もいます。図8を見てください。これを見れば、デッサンを描くときに3つ目の次元、つまり厚みをよりイメージしやすくなると思います。顔は、平らなものとして描かれてしまいがちです。口吻こうふんの丸み、つまり上あごと下あごの2つのアゴが合わさっていることを考慮しなければなりません。肉付きの良さにまぎれて、唇におおわれた歯の鋭いカーブを忘れてしまうことがあるのです。深く鋭い噛みつきが生死を分けるように、歯のカーブは動物にはもっとはっきり現れています。前歯は肉切り包丁、奥歯はすり鉢と思えばいいのです。牙、つまり人間でいう八重歯は、動物が獲物にしがみついたり、切り裂いたりするのに使うものです。口吻の丸みがどんなものかをイメージするために、パンを一口かじって研究してみてください。きっと二度と唇を平らに描けなくなりますよ。また、本当は目は丸いのですが、紙に入った切れ込みのように平らに描かれていることが多いので、目の丸みも覚えておきましょう。目も鼻も口もあごもどれもが三次元の性質を持っており、この三次元性を犠牲にしてしまえば、頭全体の立体感は失われてしまいます。

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