男性の頭─頭と顔の筋肉
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笑うと頬の下側にえくぼや下向きのシワができますが、それは「不幸せ筋群」と顎の筋肉の間のわずかな隙間によって生まれます。歳をとってくると、この皮フの落ち込みは非常にはっきりしてきます。若い顔では、えくぼになって現れます。
その他の表情筋は、いわゆる「シワ筋」と呼ばれるものになります。鼻の近くの眉間の部分に1つあります。これは、心配するときや懇願する表情のときに、眉間を持ち上げる機能があります(※訳者注)。「不幸せ筋群」は、しかめっ面になると眉間を引き下げます。眉毛の上にある2つの「シワ筋」(※前頭筋と何か?、左右で2つということか?)は皮フにくっついており、皮フの下で収縮しておでこにシワを作ります。シワ筋は皮ふにもくっついています。
顎の先には、2つの小さな「しわ筋」(※オトガイ筋と何か?、左右で2つということか?)があります。この筋肉の間にできるへこみが、あご先の真ん中のくぼみ(割れ顎)の原因になっている可能性があります。また、表情によって顎が少し出っぱる原因ともなっています。
(※訳者注:該当する解剖学的な筋肉名が不明です。候補は前頭筋、鼻根筋、皺眉筋。前頭筋は眉を上げる機能がありますが、心配する時の眉の上げ方とは異なる気がします。また、眉間の部分にあるというよりかはおでこ全体に分布し、そこに眉間部分が含まれているといった具合なので原文の説明では少し不自然です。皺眉筋は位置が原文の説明や図21のWORRYの図とほぼ合致しますが、機能は眉の内側を下げてシワを寄せることであり、眉の内側を引き上げるという原文の説明と矛盾します。また、前頭筋も皺眉筋も左右一対で配置されており、一つの筋肉という説明が不自然となります。鼻根筋は一つの筋肉と説明できそうですし、位置も原文の説明とほぼ合致しますが、機能は皺眉筋と同様、機能は眉の内側を下げてシワを寄せることです。結局のところ、前頭筋と皺眉筋の組み合わせではないかと推測します。
原文:There’s one at the inside corner of the brows near the nose. This one lifts the corner of the eyebrow as in worry or in an expression of pleading. The “unhappy muscle” pulls down the inside corner of the brow in a frown.)
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