男性の頭─色調トーン

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 テクニカルな表現方法については、図35〜図39が参考になると思いますが、テクニックはあくまでも生徒本人に任せるべきというのが、私の考えです。比率、解剖学、面取りの問題は基本的にみんな同じですが、これらの問題のテクニカルな解決法は、だいたいの場合、個人的なことなのです。

 頭を描いた絵の良い例がほとんど出版されていないため、残念ながら、多くの生徒はふだん良いお手本を見ることができていません。多くの画家の、頭を描く能力が画材の使用によって隠されていることはさておき、この10年間、頭を描くという分野で定期的に絵を出版するほどその分野に優れた画家はほとんどいませんでした。その中で、頭を描くということでは、ほぼ唯一の存在であるWilliam Oberhardtウィリアム・オーベルハルトの作品に注目したいと思います。出版物に掲載された彼の多くのデッサンの中の数点でも、いつか読者が目にすることを願っていいます。イギリスの学校では、アメリカの学校よりも多く頭のデッサンの良いお手本が生まれているように思われます。これは、アメリカの若い絵描きが、頭についての本当の知識を得る前に、資料として写真に頼る傾向があるからだと思います。私より優れた技術を持つデッサンの上手い画家はたくさんいるため、この本に掲載した絵は謙遜けんそんの意を持って提供したものですが、このテーマに関する役立つ本がないため、きっとこの絵は役に立つという期待を込めて、私に提供できるものは提供いたします。  

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