赤ちゃんの頭
p. 96
面とエッジのブロック感によって赤ちゃんの絵に活力が与えられることがわかると思います。赤ちゃんの顔はとてもなめらかで丸みを帯びているので、それを忠実に写すと、最終的に個性がなくなってしまうことがあります。
もし、赤ちゃんの顔を描いていて、面のエッジが気になるようなら、それは、あなたが自分の絵に物理的に近づきすぎているせいかもしれません(※p. 25上段下部参照)。そこを描き変える前に、一歩下がってみてください。もっとも偉大な赤ちゃん画家の一人であるMaude Tousey Fangelは、角と面をとても生き生きと描きました。Degasの弟子で印象派の画家であるMary Cassattの作品もこのような性質をもっていました。
図53に、一般的な赤ちゃんの頭の形は丸いボールがふくらんだような形をしていることが示されています。顔のパーツ間の上下の距離は比較的短く、顔の幅はかなり広いように見えます。はじめに基本の形を描いた時点で、可愛らしい赤ちゃんの見た目になっているはずです。
p. 96